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小川先生ブログ63(3月21日)

子どもと接する時に大事な要素の一つとして、『子どもの目線』に立って物事を判断していくことです。

文科省の学校保健統計から平均身長を見てみると、五歳児はおよそ110cm、六歳児はおよそ116cmとなっています。高校生にもなると157cm程になり成長はだんだん止まっていきます。あくまでも平均値ですので、170cm・180cmを超える高身長の高校生もいます。
五歳児の子の目線と高校生が同じ場所に立って景色を見た時、同じ景色を見ることが出来るでしょうか。60cm・70cmの高さの違いから生まれる景色の様子は思った以上に異なり感動の違いも勿論異なるわけです。五歳児には見えなかった景色も高校生の目線からだと容易に見えますし、景色の拡がり方も格段に違います。
五歳児と保護者等・大人の人が話をする時の様子はどうでしょう。
幼き子が大人の方に声を掛ける時、どうしても顔を上げて語り、聞き手の大人の方が下を向いて聞き入れようとする姿が生まれます。それぞれの目に映る背景が異なりますから、話しての思いが正しく聞き手の耳に届いているか見直さなくてはいけない場面もゼロではありません。
 
お子さんとお話をする際、同じ目線で語り合うことを重視して対応してみてください。思いの外、お子さんの心の声・叫びを聞くことができます。
特にお子さんが悩んだり、困った仕草をした時やちょっとした間違いをしてしまった時に、『同じ目線』に降りて話をしてあげましょう。お子さんは一生懸命に言葉を探して保護者や大人の方に思いを伝えようとしていくことでしょう。そして、過ちに対して保護者が語る言葉をしっかり心に受け止めていこうとする力が生まれてくるのです。
大人同士の話でも同じことが言えますね。座っている者と立っている者同士の会話って、何か圧迫感を覚えたり・命令口調に受け止められたり違和感を感じることが往々にしてあります。
 
「〜〜しながら〜〜」も極力避けられると良いですね。忙しくても手を休めて話を聞くようにもしてみましょう。お子さんが一生懸命に今日の出来事や感動したことなどを保護者に一生懸命に伝えようとしているのに、保護者がそっぽを向いて聞いていたり、本を読みながら聞いていたら、
〔ぼくの話聞いてくれているのかなあ?〕〔わかってくれているのかな?わたしのおもい。〕
と、疑問符が頭の中を占拠していきます。
そうすると、《ぼくの話なんか、聞いてくれないんだ!》《もう話したくないなあ!》
と、語ることに拒否反応を示すようになってきてしまいます。
 
『真剣に語る語り部』と『居るも上の空の聞き手』なんとも空虚感に襲われますね。
どうしても手が離せない状況だったら、
「ゆっくりお話を聞きたいから、ちょっと待ってて!」
と声をかけてあげましょう。
お子さんは、その声を聞いて、《ぼくの話を一生懸命聞いてくれようとする保護者がいる。》という安心感を心に持つことでしょう。
「〜〜しながら〜〜」では、良い結果がなかなか生まれません。
 
目と目を合わせながら、話をし合う関係から、信頼関係も生まれてきます。安心感も倍増され、良き相談相手・良き親子関係が構築されていきますね。

更には、表情の変化にも気付いていくことでしょう。

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